プラチナの基礎知識
歴史
金と同様、古代エジプト時代に装身具等に使われていたとされるプラチナ。現存する最古のプラチナ製品は、「テーベの小箱」と呼ばれる古代エジプトの女性神官シェペヌペットⅠ世(紀元前700年頃)の墳墓から出土した純度の高いプラチナ鉱石がはめ込まれていた化粧箱で、ルーブル美術館に収蔵されています。 近代では宝飾品での需要が大きく増えましたが、自動車排ガス浄化触媒等にも使用され始め、現在では工業分野が最も需要の多い分野となっています。今までの金の採掘量約18万トンに比べ、プラチナは約5千トンであり非常に希少性が高い金属といえるでしょう。
小売価格の変動
プラチナの国際価格は金同様、通常トロイオンス(31.1035g)当たりの米ドル建てで表示されています。日本においては同じく通常グラム当たりの円建てで表示されます。国内小売価格のこれまでの最高値は1980年3月6日の8,240円/g(税抜)。最安値は1995年4月26日の1,219円/g(税抜)でした。
供給
プラチナの世界の供給量は、2010年で約240トン(リサイクル量含む)。同年の金供給量の約4,330トン(リサイクル量含む)と比べても非常に少ない数字です。2010年の鉱山供給量では南アフリカが約150トンと一番多く、以下ロシア、北米と続いています。
需要
2010年で見ると、世界のプラチナの需要で一番多いのは、自動車排ガス浄化触媒です。以下、宝飾用、資産形成用(地金・コイン等)、工業用に用いられています。
プラチナの魅力
プラチナの用途の60%は工業用、主に自動車の排ガスを浄化する目的で使用されます。
また、宝飾用としても人気が高く特にアジア圏で好まれています。これらの理由から、世界の自動車の販売状況や中国のジュエリーの需要に価格が左右されやすいという特徴があります。その希少性が注目されています。